読者の皆さんから、「ブレーキ回りをタフにしたいが」とのお問合わせがよくあります。
パソコンの場合は、メモリー増強やハードディスク交換などで比較的容易に性能アップ
を図れますが、ブレーキの場合は、へたに触ると安全面に影響しますし、費用もピンキリ
で、こうしたらタフになるとは一概に言えません。そこで、「タフ」を、効きがよくなること、
ハードな使い方でも安定して効くことと定義して、その方法の一端を御紹介しましょう。
先ずは「効きをよくする方法」です。
いちばん簡単なのは、スポーツパッドへの交換です。摩擦係数がアップし、制動力が
高まります。予算が少なければ、前輪のみ(これだけでも効きアップが実感できます)
出来れば前後輪とも替える方がベターなのは、言うまでもありません。
次は、ローターの変更です。ローターの外径が大きくなると有効制動半径が大きくなり
効きがアップします。但しブレーキ取付のための専用ナックルあるいは専用アダプタ
が必要になります。また、ローター外径が大きくなるとタイヤもインチアップする必要が
あります。なおタイヤのみインチアップすると効きは、落ちますので注意下さい。
その他の方法としては、大径シリンダキャリパへの交換があります。この場合は
パッドを押す力が増えるので効きが良くなります。ただし、そのままではペダル
ストロークが増えますので、マスターシリンダ、倍力装置などの交換も必要になってきます。
なお、変更に当たっては、ブレーキの前後バランスを考慮する必要があります。
できれば、前後とも同じように変更するのが理想的です。前後バランスが大幅に
崩れると急ブレーキをかけたとき車輪のロック状況が変わるため、操縦安定性、
車両安定性あるいは停止距離などに影響を及ぼすことがあります。
但し最近の車はABSが装着されていますので若干の前後バランスの崩れ
前輪のみスポーツパッドへ交換の場合など)でも実用上はほとんど問題ないでしょう。
なおラリーなどではわざと前後バランスを変えることもあるようです。
(参考)メッシュホースに取り替えたら、効きが良くなるのでは?とかマスターシリンダ
ストッパーを取り付けたら?の問い合わせも良くあります。これらは効きそのものを
よくするわけではありません。あくまでもペダルストロークが短くなったためよく効く
ように感じるためです。詳細はSEMINAR 54話「ブレーキフィーリング」を参照ください。
(参考)ブレーキとは直接関係ありませんが、タイヤの特性により効きが良くなった
ように感じることもあります。特にABS装着車の場合、ブレーキを緩める限界が
タイヤによって若干違いますので、効きが違うように感じることもあります。
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